美容師が接客する時に役に立つ心理学は?リピートしてもらいやすいテクニックを紹介!

接客マナーは完璧なのに、なぜかリピートが伸びない。そんな美容師さん、実は多いんですよ。

私も名古屋の店舗で立ちながら、オーナーやセラピストの相談を受け続けてきて、差が出るのはマナーの先だとハッキリわかったんです。

この記事では、お客様の心を読んで対応を変える「接客の心理学」を、現場目線でガチに解説していきます。

美容師の接客に心理学が役立つ理由

「接客マナーを覚えれば、お客様は満足してくれる」

そう思ってる美容師さん、多いんですよね。

  • 笑顔で挨拶。
  • 言葉遣いを丁寧に。
  • お茶を出すタイミングを間違えない。

もちろん大事ですよ。

でもね、それだけで満足度が上がるなら、この業界こんなに悩んでないんです。

私はヘッドミントのFC本部で、名古屋の店舗に立ちながらオーナーやセラピストの相談を受け続けてきました。

その中でハッキリわかったこと。

接客の差が出るのは、マナーの先にある「心理の読み合い」の部分なんですよ。

 

美容師の接客がマニュアル化しにくい理由

美容師の仕事って、目の前のお客様が毎回違うわけです。

  • 喋りたい人。
  • そっとしておいてほしい人。
  • 常連でリラックスしきってる人。
  • 初来店で緊張ガチガチの人。

この4人に、同じマニュアルトークで接したらどうなるか。

想像つきますよね。

「今日は暑いですね〜」を全員に投げても、刺さる人と滑る人がいる。

マニュアルは「最低ライン」を揃える道具なんです。

でも、お客様の心の状態を読んで対応を変えるのは、マニュアルには書けない。

ここがマニュアル化しにくい正体ですよ。

実際、私が現場で見てきた売れるセラピストほど、決まった台本を持ってません。

持ってるのは「型」じゃなくて「観察の癖」なんですよね。

相手の表情、声のトーン、返事の長さ。

そこから今日のこの人はどのモードか、を秒で判断してる。

この「判断の根拠」を言語化してくれるのが、心理学なんです。

感覚でやってたことに名前がつくと、再現できるようになる。

これが大きいんですよ。

 

心理学がカウンセリング〜店販まで活きる場面

じゃあ心理学って、具体的にどの場面で活きるのか。

正直に言うと、来店から見送りまで、全部です。

一箇所だけの小手先テクじゃないんですよね。

接客の流れごとに、使える心理の考え方を整理してみました。

接客の場面 活きる心理の考え方 起きる変化
入店〜第一声 初頭効果 最初の数秒で安心感が決まる
カウンセリング 傾聴・ミラーリング 本音を話してもらいやすくなる
施術中の会話 相手のタイプ読み 沈黙も心地よさに変わる
店販の提案 褒め方・返報性 押し売り感なく届く

ここでひとつ、現場のエピソードを。

うちの若いスタッフが、以前こう悩んでたんです。

初頭効果とは、最初に受けた印象がその後の評価全体に影響を与えやすいという心理的な傾向のこと。

「店販を勧めると、お客様の顔が曇るんです」

話を聞くと、施術の最後にいきなり商品名を出してた。

これ、順番が逆なんですよね。

お客様が「今日ここに来てよかった」と感じてる瞬間を作る前に、モノの話をしてる。

私が伝えたのは、まず施術中にお客様の悩みを一言だけ拾っておくこと。

「最近、乾燥が気になるっておっしゃってましたよね」

この一言があるだけで、店販の話が「押し売り」から「あなたのための提案」に変わるんです。

実際にそのスタッフ、勧め方を変えただけでお客様の反応が柔らかくなったと報告してくれました。

数字がどうこうより、まずお客様が嫌な顔をしなくなった。

これが第一歩なんですよ。

お客様の好意や警戒のサインを読み取ることも、心理を意識するうえで欠かせません。

マナーは知識で覚えられます。

でも心理は、目の前の人を観察して、仮説を立てて、反応を見て修正する。

この繰り返しでしか身につかない。

逆に言えば、意識した人から着実に接客が変わっていくんです。

センスがない、と思い込んでるだけの人が多いだけでね。

この記事では、その「観察と対応」の具体的なやり方を、場面ごとに掘り下げていきますよ。

 

第一印象を大切にしたい方へ|初頭効果の活かし方

ドアが開いた瞬間の3秒。

ここでお客様の頭の中には、あなたに対する「仮の評価」が刻まれるんですよ。

この最初の情報が後の判断を強く縛るのが初頭効果です。

初頭効果とは、最初に受け取った情報が全体の印象を強く決めてしまう心理傾向のこと。

技術がどれだけ高くても、入口で「なんか感じ悪いな」と思われたら、そのフィルター越しに施術を受けられてしまう。

逆に最初で好印象を掴めば、多少のミスも「まあ大丈夫」と流してもらえるんです。

これ、名古屋の店舗でスタッフを見てきて、ほんまに痛感してます。

 

清潔感と表情が印象を左右する仕組み

「オシャレ」と「清潔感」を混同してる人、多いんですよね。

お客様が入口で無意識にチェックしてるのは、オシャレさより清潔感のほうです。

爪、髪の毛先、ユニフォームのシワ、靴のかかと。

ここが崩れてると、腕とは関係なく「この人に任せて大丈夫かな」という不安が先に立つ。

私が実際にスタッフの立ち姿を録画してチェックしたことがあるんですけど、本人が思ってる清潔感と、映像で見た清潔感には結構なズレがありました。

肩に落ちた自分の髪の毛に気づいてないとか、白衣の襟が寝てるとか。

本人はいたって普通のつもり。

ここが怖いところですよ。

表情も同じで、無表情=真剣、と勘違いしてる人がいます。

でもお客様からすると、無表情は「不機嫌」か「緊張」に見える。

清潔感と柔らかい表情、この2つが揃って初めて「安心できる相手」という初頭効果が働くんです。

お客様が見ているポイント 本人が見落としがちな箇所
清潔感 肩の抜け毛・爪・襟元のシワ
表情 口角が下がった無表情
姿勢 前かがみ・視線が泳ぐ

 

来店直後の第一声で心地よさを伝える

第一声、マニュアル通りの「いらっしゃいませ」で終わってませんか。

あの言葉、実はほとんど印象に残らないんですよ。

誰でも言うから、耳を素通りする。

効くのは、そこに一言乗せることです。

「◯◯様、お待ちしてました」

名前を呼ばれるだけで、人は「自分を認識してくれている」と感じる。

予約名簿を来店前にサッと確認して、顔と名前を一致させておく。

たったこれだけで、第一声の重みが変わります。

私の店で実際にやってもらった小さな実験があって、雨の日に「足元お悪いなか、ありがとうございます」の一言を足してもらったんです。

そしたらお客様の表情がふっと緩む場面が明らかに増えた。

状況に合わせた一言は、テンプレより何倍も刺さるんですよ。

声のトーンも大事で、早口の高い声より、ワントーン落として少しゆっくり話すほうが、落ち着いた印象を渡せます。

 

鏡越しの笑顔を意識する

美容師さんならではの武器が、鏡ですよね。

お客様と正面で目を合わせる時間は意外と短い。

実際のやり取りの多くは、鏡越しで起きてます。

ここを意識してない人、けっこう多いんです。

手元に集中してるときの自分の顔、鏡に映ってますよ。

眉間にシワが寄ってたり、口をへの字に結んでたり。

お客様はそれをずっと見てるわけです。

だから施術中こそ、鏡越しにふっと目を合わせて口角を上げる。

これを意識的に入れるだけで、空気が全然違ってきます。

私がスタッフに伝えてるのは、鏡は「もう一つの接客の場」やということ。

正面での笑顔より、鏡越しの何気ない笑顔のほうが、お客様の記憶にじわっと残るんですよ。

第一印象で掴んで、鏡越しで温め続ける。

この2段構えができると、初頭効果はさらに強く定着します。入口の数秒と鏡の中の表情。

派手なテクニックより、この地味な積み重ねが信頼の土台になるんです。

 

信頼関係を築くコミュニケーション心理テクニック

信頼って、いっぺんに築けるもんやないんですよ。

会話の中で少しずつ積み上がっていくもの。

そこで効いてくるのが心理テクニックなんですよね。

ここで大事なのは、テクニックを『ことば』と『しぐさ』に分けて考えること。

この2つ、混ぜて語る人が多いんですけど、脳の使いどころが全然ちがうんです。

  • ことばは意識して選ぶもの。
  • しぐさは無意識に伝わるもの。

両方を意図的にコントロールできるようになると、お客様の警戒心がすっと下がっていきますよ。

 

バックトラッキング(オウム返し)で共感を伝える

お客様が「最近、髪がまとまらへんくて」と言うたとします。

ここで「そうなんですね、じゃあこの施術がおすすめで」と即答するの、もったいないんですよ。

まず「まとまらへんの、しんどいですよね」って、相手のことばをそのまま返す。

これがバックトラッキングです。

バックトラッキングとは、相手が言ったことばやその感情を、要約せずそのまま返して共感を示す傾聴技法のこと。

私が現場で意識してるのは、事実より感情を拾うこと。

「髪がまとまらない」という事実じゃなくて「それでしんどい」という感情。

そこを返すと、お客様の表情がふっと緩むんですよ。

「あ、この人わかってくれてる」という空気が生まれる。

あるお客様に、いつもの半分の情報量で返答したら「今日は話しやすいわ」と言われたことがあります。

喋りすぎてたんですよね、それまでの私。

返すことのほうが、話すことより信頼をつくるんです。

 

ミラーリングで安心感を生む

しぐさの話に移りますね。

ミラーリングは、相手の動作をさりげなく合わせる技術です。

相手が飲み物に手を伸ばしたら、少し間を置いて自分も動く。

前のめりで話す人には、自分も少し前傾になる。

これ、露骨にやると気持ち悪いんですよ。

鏡みたいに真似したら、相手は違和感を覚えます。

コツは、動作そのものより『テンポ』を合わせること。

ゆっくり話す人にはゆっくり、テンポよく話す人にはこちらもテンポよく。

私はカウンセリングの最初の数分、あえて自分のペースを消して、お客様の呼吸に合わせにいきます。

合わせるのは全部やなくていい。要所だけでええんですよ。

技法 分類 やりすぎのサイン
バックトラッキング ことば 全文を機械的に繰り返す
ミラーリング しぐさ 動作を鏡のように真似る
傾聴・質問 ことば 尋問のように問い詰める

 

傾聴と質問でお客様の本音を引き出す

お客様が本当に望んでることって、最初のことばには出てこないんですよ。

「短くしたい」の裏に「朝のセットが面倒」がある。

そこを掘るのが質問の役割です。

私がよく使うのは、答えを限定しない開かれた問いかけ。

「どんな長さにします?」やなくて「いつ、髪がいちばん気になります?」

時間や場面を聞くと、生活が見えてくるんですよね。

朝なのか、仕事終わりなのか、休日なのか。

そこから逆算して提案すると、刺さり方がちがう。

ただ、質問ばっかりやと尋問になります。

だから傾聴とセットなんですよ。

ひとつ聞いたら、返ってきた答えをバックトラッキングで受け止める。

聞く、受ける、また聞く。

このリズムができると、お客様のほうから深い話をしてくれるようになります。

好意のサインや、逆にちょっと引かれてるサインも、この会話の中で見えてくるんですよ。

ことばで共感を返し、しぐさで安心をつくり、質問で本音を引き出す。

この3つが噛み合ったとき、信頼って一気に前へ進むんです。

 

お客様のタイプ別に接客を変えるコツ

同じトークで全員が満足する。そんな接客は存在しないんですよ。

これ、うちのFC加盟店で研修をやっていて一番痛感することです。

マニュアル通りに「本日はいかがですか?」と切り出すセラピストがいる。

それ自体は悪くない。でも相手が「今日は疲れてて喋りたくない人」だったら、その一言がもう負担になるんですよね。

接客が上手い人ほど、目の前の一人に合わせて出し方を変えてます。

これは心理学でいうラポール形成の考え方に近いんですよ。

ラポールとは、相手との間に築かれる信頼と安心の関係性のこと。円滑な意思疎通の土台になります。

タイプを見極めて接し方を切り替える。

ここを言語化しておくと、現場での迷いが一気に減ります。

 

会話を楽しみたいお客様への対応

入店してすぐ、こちらが問いかける前に自分から話し始める。

これが会話を楽しみたいタイプの分かりやすいサインです。

この方には、話の主導権を渡してあげるのが正解なんですよ。

私が実際にやっていたのは、相手の言葉尻を拾って質問で返すこと。

「最近ゴルフ始めて」と言われたら、「え、どこのコース回るんですか」と一歩踏み込む。

ここで自分の趣味の話を被せると、途端に会話が冷めるんですよね。

心理学でいう傾聴の姿勢です。

相手は「話を聞いてもらえた」という満足感を求めている。

だからこそ聞き役に徹する。

ただし施術の集中が切れるほど盛り上げすぎるのは逆効果です。

会話が弾んでいても、圧を加えるタイミングでは自然と口数を減らす。

「気持ちよさそうですね」と相手の反応を確認する一言で、会話とリラクゼーションのバランスが取れるんですよ。

 

静かに過ごしたいお客様への対応

無言が続くと不安になって、無理に話しかける。

新人セラピストがやりがちな失敗、これです。

静かに過ごしたい方にとって、その気遣いはノイズなんですよね。

見極めのポイントは最初の返答です。

こちらの問いに一言で返してくる、目を閉じるのが早い。

こういう方には、静けさそのものをサービスとして提供します。

名古屋の店舗で常連だった男性のお客様。いつも入店から退店までほとんど無言でした。

あるとき担当スタッフが「今日は静かにさせていただきますね」と最初に一言添えたんですよ。

そうしたら退店時に「あれが一番ありがたい」と言ってくれた。

沈黙を許可する。これも立派な接客なんですよ。

お客様の表情や呼吸のリズムから「今どう感じているか」を読み取る技術については、こちらも参考になります。

 

こだわりが強いお客様への対応

一番神経を使うのがこのタイプです。

「前回の担当はここをこうしてくれた」「圧はもっと弱く」と、要望が具体的で細かい。

ここで「わかりました」と流すと、たいてい後でズレが出ます。

こだわりが強い方は、自分の希望が正確に伝わったかを常に気にしているんですよ。

だから私はバックトラッキングを多くの場合使います。

バックトラッキングとは、相手の言葉をそのまま繰り返して返す会話技法。伝わった実感を相手に与えます。

「肩の右側だけ、やや強めですね」と要望を復唱する。

たったこれだけで、相手の警戒がふっと緩むんですよね。

もうひとつ大事なのが、選択肢を委ねること。こだわりが強い方は決定権を握りたい傾向があります。

「AとB、どちらにしましょうか」と最終判断を相手に渡す。自分で選んだという実感が、満足度を大きく左右するんですよ。

 

タイプ別の見極めと対応の早見

研修で使っている整理を載せておきます。

タイプ 見極めのサイン 基本の対応
会話を楽しみたい 自分から話し始める 聞き役に徹し質問で返す
静かに過ごしたい 返答が一言、目を閉じるのが早い 沈黙を許可し声かけを最小限に
こだわりが強い 要望が具体的で細かい 復唱と選択肢の提示

大事なのは、最初の数分でどのタイプかを掴むこと。

ここを外さなければ、あとの施術時間はぐっと楽になるんですよ。

 

満足度を高めるカウンセリングの進め方

カウンセリングで失敗する美容師さんの多くが、いきなり「今日どうされますか」から入るんですよ。

これ、実はお客様にとってものすごくハードルが高い質問なんです。

頭の中でイメージが固まってない人に、最初から結論を求めてしまう。

だから「おまかせで」という便利な逃げ道に流れるんですよね。

心理学の視点で言うと、人は具体から抽象へ、細かい話から大きな話へと段階を踏むほうが答えやすい。

ヒアリングは設計です。

順番を変えるだけで、同じお客様から引き出せる情報量がまるで違ってきますよ。

 

要望を言語化しやすい質問の順番

私が現場で徹底しているのは、最初にYES・NOで答えられる質問から入ること。

「今の長さ、少し重たく感じてます?」

こう聞くと、お客様は「あー、そうなんです」と反射的に答えられる。

ここで口が動き出すんですよ。

いきなり「どんな髪型がいいですか」と抽象的なことを聞かれると人は固まりますが、身体感覚に紐づいた質問なら答えやすい。

次に、選択肢を二つ並べる質問へ移ります。

「朝、まとめる時間って短いほうがいいですか、それとも多少かかっても仕上がり重視ですか」

二択にすると、お客様は自分の優先順位を勝手に言語化してくれるんです。

この積み重ねの最後に、ようやく「じゃあ今日はどうしましょうか」を持ってくる。

順番はこうです。

段階 質問のタイプ 狙い
YES・NOで答える質問 口を開いてもらう
二択の質問 優先順位を引き出す
自由に答える質問 要望を具体化する

この流れを守るだけで「おまかせで」が激減しますよ。

 

仕上がりイメージのすり合わせ方

言葉だけのすり合わせは、事故のもとです。

お客様の言う「軽く」と、美容師の考える「軽く」は、ほぼ一致しません。

私がヘッドスパのメニュー説明で痛感したのがまさにこれで、「スッキリさせたい」という同じ言葉でも、人によって求めているものが全然違うんですよ。

だから多くの場合視覚情報で確認する。

写真を見せながら「この明るさで言うと、どのあたりが理想ですか」と指でさしてもらう。

ここでポイントなのが、お客様に選ばせるだけじゃなく、こちらから「私はこう感じました」を一言添えることです。

人は自分の判断に他者の同意が乗ると、安心してイメージを確定できる。

これは心理学でいう社会的証明に近い働きですね。

社会的証明とは、他人の判断や行動を参考にして自分の選択の正しさを確認しようとする心理のこと。

NGワードや不安も、この段階で拾っておく。

「逆に、これはとても嫌っていうのはありますか」

やりたいことより、やりたくないことのほうがお客様は明確に持っているんですよ。

ここを聞き逃すと、どれだけ丁寧に仕上げても満足につながりません。

 

提案を受け入れてもらいやすい伝え方

提案は、否定から入った瞬間に受け入れられなくなります。

「その髪質だと難しいですね」

これ、正論でも相手の要望を全否定してるから心が閉じるんですよ。

私が使うのは、いったん受け止めてから橋を架ける言い方です。

「そのイメージ、すごくお似合いだと思います。ただ、より長持ちさせるならこういう方向もありますよ」

肯定を先に置いてから、提案を選択肢として並べる。

命令じゃなく提案。ここが決定的な差になります。

人は「決めさせられた」より「自分で選んだ」ときに満足度が高い。

だから最終判断は多くの場合お客様に渡すんです。

「どちらも良いと思いますが、今日はどっちにしましょうか」

この一言で、提案が押し付けではなく協働に変わる。

カウンセリングは説得の場じゃないんですよ。

お客様の中にある答えを、一緒に言葉にしていく作業です。

順番を整え、視覚で合わせ、選択を委ねる。

この三つを回すだけで、施術後の「思ってたのと違う」がほとんど出なくなりますよ。

 

店販につなげる会話と褒め方のポイント

「店販が苦手なんです」

これ、うちのFCオーナーからも一番よく聞く相談ですよ。

でも僕、いつも同じこと言うんです。

売ろうとするから売れへんのですよ、と。

店販が伸びる美容師さんって、商品を押してないんですよね。

お客様が「それ、気になる」と言い出す流れを作ってるだけなんです。

その入り口が、実は「褒め方」なんですよ。

 

気持ちよく購入してもらう提案トーク

提案トークで一番やってはいけないのが、施術の最後にレジ横で「これいいですよ」とパンフレットを差し出すやつ。

あれ、お客様からしたら「あ、売られてる」って一瞬で防御に入るんですよ。

僕が現場でやってきたのは、お客様自身の悩みに紐づけて、事実だけを渡すという順番です。

たとえば毛先の乾燥を気にされてるお客様がいたとします。

「今日流したときに、毛先の引っかかりが気になったんですけど、お家でもタオルドライのあと少し重めのオイルつけると指通り変わる方が多いんですよ」

これだけ。買ってくださいとは一言も言ってない。

でも「変わる方が多い」という事実を渡すと、お客様のほうから「それ、どんなの使えばいいの?」と聞いてくるんですよね。

主導権をお客様に渡すのがコツですよ。

提案の型を整理するとこうなります。

やりがちなトーク 気持ちよく買ってもらえるトーク
「このシャンプーおすすめです」 「今日気になった毛先、お家でのケアで変わる方が多いですよ」
「今なら在庫あります」 「無理に今じゃなくていいので、なくなったら声かけてください」
最後にまとめて紹介 施術中の悩みが出た瞬間に一言だけ渡す

「無理に今じゃなくていい」ってわざと引くんですよ。

引くと逆に欲しくなる。人間ってそういうもんです。

 

若手でもできる効果的な褒め方

ここが今日一番伝えたいとこですよ。

YouTubeでも話したんですけど、ほんの少し褒め方を変えるだけで、伝わり方が全然変わるんです。

多くの若手さんは「その髪色、かわいいですね」で終わってしまう。

悪くはないですよ。でも、これ誰にでも言えるんですよね。

お客様も「あ、社交辞令ね」で流してしまう。

僕がスタッフに徹底させてるのは、「観察した事実」+「なぜいいと思ったか」をセットにするやり方です。

初頭効果とは、最初に受けた印象がその後の評価に強く影響し続ける心理的な傾向のこと。

たとえば「その髪色かわいい」じゃなくて、こう言う。

「その髪色、肌のトーンにすごく合ってますね。顔まわりが明るく見えます」

事実(肌に合ってる)と理由(明るく見える)。

これ言われた瞬間、お客様の反応が変わるんですよ。

実際にうちの新人が試したとき、いつも無言だったお客様が「え、そう?自分では暗いと思ってた」と一気に話し出したんです。

褒めって、こっちが上手に言うことじゃなくて、相手をちゃんと見てる証拠なんですよね。

見られてると感じたお客様は、心を開いてくれる。

そこから信頼が生まれて、店販の話も自然に通るようになるんですよ。

 

施術中に自然に商品の話題を出すタイミング

タイミング、これ命ですよ。

間違った瞬間に出すと全部台無しになるんです。

僕が現場で見てきて一番効くのは、お客様が自分の髪や肌に触れた瞬間

鏡を見て毛先を触ったり、頭皮を気にして手をやったり。

そのしぐさが出たときが、悩みが表に出てるサインなんです。

そこにそっと一言だけ添える。

  • お客様が毛先を触った→「乾燥、気になります?」
  • 頭皮に手をやった→「地肌、疲れてる感じします?」
  • 前髪を直した→「分け目、変えてみたい感じですか?」

質問で返すんですよ。

いきなり商品名を出さない。

お客様が「うん、実は…」と話し始めてから、初めて「じゃあこういうケアがありますよ」と出す。

順番を守るだけで、押し売り感がゼロになるんです。

店販は売る技術やない。お客様の困りごとに、こっちがちゃんと気づけるかどうかですよ。

そこさえ外さなければ、若手でも数字は後からついてきますからね。

 

接客が苦手な美容師との向き合い方

「自分は接客に向いてないんです」

研修に来た若いスタッフから、こう打ち明けられることがよくあるんですよ。

  • 目を見て話すのが苦手。
  • 沈黙が怖い。
  • 盛り上げようとすると空回りする。

そういう子ほど、真面目で技術に真剣なんです。

ここで最初に言っておきたいことがあります。

接客が苦手なのは、欠点じゃないんですよ。

むしろ、無理に明るく振る舞おうとするから苦しくなる。

そこを掘り下げていきますね。

 

無理に明るく振る舞わなくてよい理由

お客様は、テンションの高さを求めてサロンに来てるわけじゃないんです。

私が現場で数え切れないほど接客してきて確信していること。

それは、人は「気持ちよく静かにしていられる時間」に価値を感じる、ということなんですよ。

特にリラクゼーションの現場ではこれが顕著です。

以前、こんなことがありました。

うちの店に、口数が本当に少ないセラピストがいたんです。

本人はずっと「自分は喋れないからダメだ」と落ち込んでいた。

ところが、その子の指名率がじわじわ伸びていったんですよ。

お客様に理由を聞いてみたら、こう返ってきました。

指名理由とは、お客様がそのスタッフを次回も選ぶ動機のこと。技術・会話・空気感など人によって基準が違う。

「あの人は無理に話しかけてこないから、こっちが本当に休める」

これなんですよ。

心理学でいうザイオンス効果——接触回数が増えるほど好感が高まる——も、必ずしも「会話量」とイコールじゃない。

静かに、丁寧に、同じ人が担当してくれる。

その安心感の積み重ねが信頼になるんです。

だから、口下手を治す必要はないんですよ。

やるべきは、明るさの演技じゃなくて、誠実さの一貫性。

 

苦手意識を強みに変える接し方

接客が苦手な人には、実は共通する武器があるんです。

それは「よく見て、よく聞いている」こと。

喋るのが得意な人ほど、自分の話で場を埋めてしまう。

でも苦手な人は、お客様の表情や仕草を必死で観察してるんですよ。

この観察力、接客において最強の資質なんです。

お客様の好意や不快のサインを読み取れる人ほど、深い信頼を築けます。

私が苦手意識のあるスタッフに多くの場合伝える具体策を、整理しておきますね。

苦手ポイント やめること 代わりにやること
会話が続かない 無理に話題を探す お客様の言葉を短く繰り返す
沈黙が怖い 沈黙を埋めようとする 施術の手を丁寧に動かす
笑顔がぎこちない 作り笑いを頑張る 相槌のトーンを柔らかく

ポイントは、口じゃなくて「手」と「間」で信頼を伝えること。

これなら苦手な人でも今日から実践できます。

 

よくある質問(FAQ)

 

質問①| どうしてもお客様と目を合わせられません

無理に目を凝視しなくていいんですよ。

眉間や鼻のあたりを見るだけで、相手には「見てくれている」と伝わります。

大事なのは頷きのタイミング。

視線より、反応の速さで誠実さは伝わるんです。

 

質問②| 明るいスタッフと比べて落ち込みます

比べる相手を間違えてるんですよ。

比べるべきは昨日の自分だけ。

賑やかな接客を好むお客様もいれば、静かな時間を求める方もいる。

あなたを選ぶお客様は多くの場合います。

 

質問③| 苦手なままでも指名は増えますか

増えますよ。

実際、うちの静かなセラピストがそうでした。

大切なのは、キャラを変えることじゃない。

あなたらしさを、お客様に伝わる形に翻訳すること。

接客が苦手という自覚は、裏を返せば相手への気遣いが人一倍あるということなんです。

その優しさ、隠さずに現場で活かしてほしいんですよ。

 

参考文献

  1. Meding B, Swanbeck G (1990). Consequences of having hand eczema.. Contact dermatitis. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/2144814/
  2. Zhang R, Wu Y, Ferreira-Meyers K (2019). The Work-Family Spillover Effects of Customer Mistreatment for Service Employees: The Moderating Roles of Psychological Detachment and Leader-Member Exchange.. Frontiers in psychology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31620050/
  3. Hülsheger UR, Lang JW, Schewe AF (2015). When regulating emotions at work pays off: a diary and an intervention study on emotion regulation and customer tips in service jobs.. The Journal of applied psychology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25384203/

 

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ヘッドミント 水戸店 茨城県水戸市吉沢町216-6 南コーポA棟101
ヘッドミント 京都祇園店 京都府京都市東山区祇園町北側270-4 Gion Hanaビル 6F
ヘッドミント 和歌山駅前店 和歌山県和歌山市美園町5-7-8 パーク美園町ビル2F
ヘッドミント 本町店 大阪府 大阪市中央区 備後町4丁目3-6 アスティナ御堂筋本町801
ヘッドミントVIP 京橋店 大阪府大阪市都島区片町2丁目11-18京橋駅前ビル2F
ヘッドミントVIP 東大阪店 大阪府東大阪市長田東2-2‐1  木村第一ビル4F
ヘッドミント 三ノ宮店 兵庫県神戸市中央区布引町4-2-6 FSビル2F
ヘッドミント 西宮北口店 兵庫県西宮市南昭和町4-10 第一寿荘203号室
ヘッドミント 彦根店 滋賀県滋賀県彦根市長曽根南町438-1 テラスビル2階
ヘッドミント 広島店 広島県広島市中区幟町12−14 幟町WINビル602
ヘッドミント 鹿児島アミュWE店 鹿児島県鹿児島市中央町1-1アミュWE通路側
耳かきリフレ&ドライヘッドスパ みみもふ(提携サロン) 神奈川県横浜市中区不老町1-2-7 シャトレーイン横浜207

 

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